2021年5月11日火曜日

父の夢

夢をみた。
父が亡くなる前に意識を失くしてしまっている頃に戻ってて、自分が半分コロナみたいな状態になっていることを、妙に優しいドクターから長い時間をかけて説明を受けた。
とにかく誰にも会わずに安静でいることを何度も念押しをされて仕方なく病院だろうか、昼なのに薄暗い部屋のベッドで横になっていた。
夜になり目を覚ますと、何故か別の病室に居るはずの父が横のベッドに居て、たまたま、ほんの短い時間だけど意識が戻って、(そんなことはあり得ないんだけど)身体を起こして水を飲んでいた。
僕は、さっき先生から言われた、自分が今の状態で誰かに会ったら、その人はひどい病気にかかってしまうことは父に言わず(どうして言わなかったのか、父がいずれ死んでしまうことを知っていたのか)、「お父さん、僕はずっと横に居てるから」「お母さんとお姉ちゃんもすぐそこにずっと居てるから」と伝えた。
父は、最後に意識があった頃そうだったように小さな声で、短い言葉で何かを伝えるかのように、また、ただ独り言のように小さくうなずいた。
目が覚めた時、もうこのまま一緒に死んでしまおう。それで構わない。というかそういう運命なんだと思った。
だけど現実は、父がもうこの世に居ないことを知ってて、今自分は生きてるということを徐々に短い時間とともに知らされ、またひどく悲しく、寂しい気持ちになった。


0 件のコメント:

コメントを投稿